特許技術
特許概要
- 特許番号:特許第5121082号
- 発明の名称:ステレオグラム表示体及びその製造方法
- 登録日:平成24年11月2日
- 概要:絵画手法「ステレオグラム」の立体造形技術
技術概要
ステレオグラムを立体造形で表現する技法です。紙などの平面印刷物でのみ可能であったステレオグラムを、本技術によりあらゆる素材に凹凸をつけ再現します。イラストや文字などを隠し絵として仕込むことが可能です。
ステレオグラムとは・・・眼の焦点を意図的にずらして眺めることで、単なるパターンに見える模様からまったく別の絵が浮かび上がって見える絵画手法、いわゆるトリックアートのひとつです。
※この技術により製造したステレオグラムを立体的に再現した製品を「ナンゴー彫り」として商標登録も行っています。
【従来のステレオグラム】
従来は紙などの平面印刷物に描写され、二次元の技術でした。下記の要領で、2つの黒い点が3つに見えるように焦点をずらすと隠し絵が浮かび上がってきます。
【特許技術により製作されたステレオグラム】
厚みのある素材に凹凸をつけ立体的造形によりステレオグラムを再現しています。
ステレオグラムの見方
【ステレオグラムの表示方法】
ステレオグラムには「平行法」と「交差法」の2種類の見方があります。
焦点をずらすことが難しい場合は、2つの点を書いてその点が3点に見えるように意図的に焦点をずらすという方法もあります。
ステレオグラムの技術は転用可能
凹凸の陰影によりステレオグラムを再現しているため、凹凸面のあるものでしたら、あらゆる素材に隠し絵を仕込むことが可能です。
このステレオグラム立体造形物を金型として、射出成形、電気鋳造、真空注型などにより、異素材への転用が可能です。またロール軸形状の金型を製作し、エンボス加工による凹凸の転写も実証済みです。
材質を変え量産することにより、コストダウンが可能になります。
技術的に難易度の高い円柱状の曲面に切削加工をしました。仕上げ加工では一本のボールエンドミルで最後まで工具交換なしで長時間加工するため、加工条件の最適化が不可欠でした。
第10回切削加工ドリームコンテスト
金型・造形部門 銅賞受賞
沿革・受賞暦
- 2011年10月
- 第8回切削加工ドリームコンテスト 金型・造形加工部門 金賞受賞
(DMG森精機株式会社様主催) - 2012年11月
- 独自技術で特許権を取得 「ステレオグラム表示体及びその製造方法」
- 2013年8月
- 公益財団法人 新技術開発財団様の助成テーマに採択
- 2014年10月
- 第10回切削加工ドリームコンテスト 金型・造形加工部門 銅賞受賞
(DMG森精機株式会社様主催) - 2015年1月
- 関西ものづくり新撰2015選定 (近畿経済産業局様主催)
ご提案
ステレオグラムはそのままの見た目ではただの模様にしか見えませんが、眼の焦点をずらして眺めなおすと、ある点で画像が浮かび上がってきます。この驚き、インパクトは見ている人たちに強い印象を残します。
イラストや写真、文字や数字など、JPEG等のデジタルデータ化した画像でしたら、ステレオグラム造形化が可能です。
本技術により、金属に限らずあらゆる素材に凹凸をつけステレオグラムを再現することができます。これにより、様々な分野に展開することが可能です。現在、商品企画・開発を進めるべく、研究機関や様々な分野の方々と共に事業化を模索中です。
二次元の世界に留まっていたステレオグラムを三次元の新たな世界に広げてまいります。
知財ビジネスマッチングに、開放特許として登録しております。よろしければご覧くださいませ。
<納入例>
ウェルカムボードとして、公的機関のエントランスに設置されています。